お灸の際は熱に我慢せず、火傷に注意してください。
「暑っ、だるっ、早く夏終わらないかな〜」 つい口走ってしまう夏バテを象徴する3連談、皆様の身の回りにも言いそうな方はいらっしゃいませんか。
今年の梅雨はゆっくりと訪れてくれましたが、毎年梅雨明け位からちらりほらり耳にするお言葉。 この言葉を文字通り捉えていましたが、これって何かのサインが隠されているのではないのかな?
そんなことを思った次第です。もしも、多くの方が何の気なしに発していたとしたら。 この言霊、しっかり私のところに届いております。
「未病を治す」を得意とする東洋医学で
お役に立てることがあるのでは!? 今日はそんなお話しです。夏が来る → 暑い → 湿度の高い日もある → 服にジメリと汗が染みる
→ 冷たい飲料の美味い!! → ゴクリと飲み干す爽快感 → そしてまた一汗 → ゴクリ → ゴクリ ・・・ 冷たいものに手が伸びてしまう夏、のどを通る爽快感が溜まらずまた一杯。
飲みすぎてはいけないと思いつつ、暑さには敵わずついつい冷たいものを飲んでしまう。 こんなことを繰り返していませんか。
例年通りの夏バテを起こしたくないならば ← いつもと違う夏
1.同じことを繰り返さない
2.できることにチャレンジ
この2点だけで、いつもの流れに終止符を打つことができるかもしれません。
簡単且つ強引に言うと、東洋医学では「湿気、だるさ、むくみ、水分、食など」を統括する部署を定めています。 その場所を「脾(ひ)」と言います(西洋医学的脾臓とは異なります)。
陰陽マーク
夏は特にこの部署は大忙し。 外気の湿気、カラダのだるさとむくみ、水分摂取、そこから影響を受ける食欲。 これらに対応しているのが「脾」で梅雨の頃からとても疲弊しています。夏バテ対策はこの「脾」をサポートすることでいつもと違う夏になります。 これが簡単にできるならばやってみたいと思いませんか。 なんといっても、影響を受けているのは自分のカラダです。
試してみる価値は大きいです。
お灸って熱いんでしょ! 暑いのに熱を加えて麻痺させるの?
そんなことではございません。
脾という部署は水や湿気の影響をとても受けやすいのです。
脾が統括対応するものを覚えていらっしゃるでしょうか。 湿度、むくみ、水分、食です。 お灸の熱刺激を利用して脾の疲弊を助けてあげられるのです。
「ふ〜ん、どうやって?」 『だれでもできるように加工されたものに火をつけて!』
いざ!!お灸広重
「どこに?」
『太白と足三里が1日目、章門と陰陵泉が2日目!
それを1日交替で繰り返す!』
「どれくらい?」 『毎日1回!』
「忘れたら効果ない?」 『2日おき位はどうってことない!』
「煙は?」 『もちろん出る!』
「換気扇?」 『換気扇!』
「ちょっと肉厚なんだけど効く?」 『肉厚関係ない!』
「火傷する?」 『熱かったら捻って取る!』
「ひねる?」
『そう、シール状だから引っ張るより、捻った方がうまく取れる』
「だれでもできる?」
『だれでもできる!』
「わからんかったら聞いていい?」 『わかっても聞いていい!』
経験したことのないことには警戒するのが世の常です。 でも、これを続けるとどんなことが起こるのかと言いますと、物事に隠されたサインに気づけるようになるのです。
暑くて冷えっ冷えの飲み物を見ても、いつもしている「脾」のサポート灸を思い出せます(はい、冷たい水の摂取を止める思いを抱けました)。
さらに、常温の水に手が伸びる(はい、新しいことにチャレンジできました)。 水を買う行動だけですが、2つのことを変えられたのです。
小さい事ですが、お灸を続けることはカラダのことを考えることに繋がるのです。 もちろん、脾は大いに助けられていますので夏バテ恒例の3連談を発することもありません!と断言していいのかな、まぁいいでしょう。
というわけで、皆様の生活に馴染みがなかったかもしれないお灸ですが、私たちの身体をサポートできて、自宅でもできてしまう便利な優れものなのです。
ぜひ、お試しあれ! 夏の暑さもやがて来る秋の飽食もどんとこ〜い! と言っているとかいないとか。 ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様もすてきなお灸で「脾」を助けてあげてくださいませ。
私の知人から〜 コスメティックなパヒュームとか、ビジュアル的花びらが好きな人もいるだろうけど、私はヒーリングに浸れるパヒュームに癒された、とのこと。
ヨモギの成分を入れ込んだ入浴剤なるものもあります(御百草)。 もぐさ製造とは異なるヨモギを用いるのだとか。 夏だからこそ、ゆったり入浴もカラダを変えるチャレンジになりますよ!
夏バテ知らずの夏をお過ごしください。
※今回用いたツボ
章門・・・第11肋骨先端下縁(脇腹にカーブしていない骨の先端
陰陵泉・・脛骨内側顆下縁と脛骨内側縁のぶつかるところ(膝内側のふくらみの下、スネの骨と交わるところ)
足三里・・膝蓋骨外側下縁から3寸下、前脛骨筋上(膝のお皿の外側から手の指四本分下方)
太白・・・第1中指節関節内側近位陥凹部、足裏との肌理の境目(足の親指の内側、母指球の上の骨のふくらみから足首側へなぞった時のへこみ)
近藤 史生
<プロフィール>
紺堂はりきゅうつぼ治療院
福岡医健・スポーツ専門学校講師
1998年 はり師きゅう師免許取得 明治鍼灸大学卒業
2003年 福岡大学大学院修士課程修了(体育学修士)
2004年 鈴鹿医療科学大学 助手
2007年 福岡医健専門学校鍼灸科 専任教員
2008年 福岡医健専門学校鍼灸科 学科長
2018年 Player's Station 紺堂はりきゅうつぼ治療院
はり灸こんどう
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